2007-01-01から1年間の記事一覧

Fleur de Fleurs

「志摩子さんが変って、どんな風に?」 祐巳が聞き返すと、乃梨子ちゃんは紅茶のティーバッグをカップに放り込みながら話を続けた。 「なんとなく元気がないし、心ここにあらずという感じで。それに、一人で講堂の裏の桜をぼーっと見てるって、これは瞳子が…

明日への扉

「いやー、今日は楽しかったわー」 「まったく、聖ったら。祐巳ちゃんに申し訳ないと思わないの?」

Revenge is Sweet

今日もネタバレなので、続きを読む からどうぞ。

SS[聖][乃梨子][瞳子] 白薔薇より愛を込めて

「新刊のネタバレ注意」ということで、続きを読むに全編入れました。

やどり木

「祐巳さんは祥子さまのコートを脱がした太陽みたいだなって、そう思ったんです」 「とすると、私たち三年生は北風か」 「そうなりますね」

白薔薇の復讐

「それを言ったら、瞳子こそ、祐巳さまのことお姉さまって呼んでないじゃない。ちゃんと呼ばないといけないんじゃないの?」

革命の薔薇

「そういえば、瞳子のことを呼び捨てにするようになったのって、マリア祭がきっかけだったよねぇ」

Formentera Lady

島津由乃は悩んでいた。令ちゃんを挟んでのロサ・フェティダこと鳥居江利子さまとの真剣勝負。その最後に、江利子さまはとんでもない難問を投げかけて来た。 イエスと答えてもノーと答えても、由乃にとっては敗北を意味する。今までの勝負は、すべてここに持…

I need to be in love.

三学期の始業式、あちこちで新年の挨拶をする声が聞こえるが、瞳子に話しかけて来る生徒はいない。ざわめきの中、ひとり廊下を歩く。孤独は寂しいが、いまはその寂しさがありがたい。

Please, Mr.Postman

「はぁ」 これで今日、何度目のため息だろう。数えるのもばかばかしくて、それならいつまでも未練がましくそんなことをしてなければいいのに、瞳子は何度も机のなかのものを取り出しては、そこに書かれた文字を追ってしまうのだ。

Mama, I want you

「意外だわ、可南子さんからお誘いを受けるなんて」 「瞳子さんと仲直りしたいと思ったの」

薔薇の館の三悪人

「いやいや、まさか祥子が、あんな思い切ったことをするとはねえ」 聖が首を振りながらため息を吐いた。だが口もとに、こらえきれない笑みが浮かんでいる。 「祥子にも驚いたけど、あの子、祐巳ちゃんって言ったっけ? あの子もなかなか面白そうな人材」 江…

雨の日と月曜日は

「つらいときには泣いてもいいのよ?」 祥子の答えは、果たして蓉子の予想通りのものであった。 「いいえ、大丈夫ですわ、お姉さま」

溺れる者は藁をもつかむ

「知ってた、ですってえ!」 由乃は菜々にずいっと詰め寄った。 「それじゃあ、なんで知らないフリなんかしたのよ!」

イタリア遺聞

「シズカ、午後の授業は取ってるの?」 「ええ、でもこの手紙を出してくるから、先に教室に行ってて」 静は肩越しにエアメールをひらひらさせながら、リズミカルに階段を駆け下りた。

余はいかにしてマリみて者となりし耶

かわざんようみなさま。 元をたどれば長くなるのでざっくりと省略して、7月頭に某ゲーマーの中の人とのゲーム三本勝負に敗れ、罰ゲームの一部としてマリみてを読まされたのがきっかけです。実は原作のチェリーブロッサムまで購入したまま、ながい間ずっと積…